September 9, 2021

TOKYO TOY STORY Part 2 まんだらけ - サブカルチャー&おもちゃ天国

By sabukaru.online
https://sabukaru.online/

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1980年に古川益三氏がショッピングセンター「中野ブロードウェイ」施設内の約7㎡の店舗に古本屋として開店した「まんだらけ」は、今や趣味やあらゆるサブカルグッズがひしめき合う巨大な聖地となりました。古川氏は「ガロ三羽烏(ガロトリオ)」と称される漫画家の一人でした。ガロトリオとは、アバンギャルドなオルタナティブ漫画に特化した月刊誌「ガロ」で鬼才を発揮し、名を馳せた漫画家グループです。ガロは主に大学生や社会人若年層を読者に持つ大人のコミック誌でした。

古川氏は、持ち込んだ「お宝」をプロの鑑定士が鑑定して値段を査定するテレビ東京の番組「なんでも鑑定団」に出演したことでも有名になりました。番組の中で、小さなまんだらけを地道かつ確実に宣伝し、その知名度を獲得していったのです。

1987年にまんだらけは法人化され、漫画一色から幅広いカルチャーグッズを取り扱うショップとなりました。さらに中野ブロードウェイに店舗を増やしたことで、中野ブロードウェイはオタクの聖地と化しました。まんだらけは今や世界一の古本屋となり、その料金制度や査定システムは古本市場に大きな影響を与えたと言われています。まんだらけは自らを「時を司る集団」とも称しています。

中野ブロードウェイは新宿から電車で5分の東京中野区にある巨大施設です。1966年にオープンした中野ブロードウェイは「サブカルチャーの聖地」として有名ですが、まんだらけが有名になる前はよくある日本の「商店街」でした。

現在の中野ブロードウェイは、地下3階、地上10階建ての13フロアから成る複合施設で、サブカルチャー関連アイテムを探し求める人々が集う日本屈指の施設となっています。ビル全体が漫画やおもちゃ、コレクショングッズで埋め尽くされているわけではなく、地下1階から地上4階には旧「中野ブロードウェイセンター」が残り、5階以上は10階屋上にガーデンやプール、ゴルフ練習場を備えた高級マンションです。

中野ブロードウェイ内の5つのフロアは、サブカル関連ショップだけでなく、食料品店やゲームセンター、理髪店、ファッションストアなど多彩なお店が揃っており、どれも立ち寄りたくなる店舗ばかりです。しかし、メインはオタクやサブカルチャー、ビンテージグッズを扱うショップで、雑然とした雰囲気の中に統一感を感じられるのは、まんだらけのおかげかもしれません。

まんだらけの影響力や素晴らしさをさらに理解してもらえるよう、sabukaruがオタクの聖地「まんだらけ」のオススメショップやコーナーをいくつかピックアップしてハンドブックを作成しました。

変や:個性溢れるグッズショップ

「変なお店」という意味の「変や」。一風変わったアイテムを扱う「まんだらけ」のグッズショップで、あらゆるジャンルのヴィンテージ、アンティーク商品がディスプレイケースに並んでいます。ビルで一番狭い店舗でありながらも、小さな鉄腕アトムのビニールフィギュアから高さ3メートルのコカ・コーラ ディスプレイまで、世界中のレアアイテムを取り扱っています。魅力的なアイテムが沢山ありますが、それなりに値が張ります。かわいらしいドラえもんの貯金箱や人間サイズのウルトラマンなど、ついつい手を伸ばしたくなるアイテムが溢れていますが、値段には要注意です。100万円を超えるものもあるので、気をつけながらお買い物を楽しみましょう。

ミクロ館:ファンに嬉しい駄玩具

お手頃な価格設定の玩具ショップ「ミクロ館」。店内にはビンテージや小型のおもちゃが詰まった大きな箱が山積みで、おもちゃ文化溢れるショップです。日本で80年代から90年代にかけて空前のブームを巻き起こしたキン消しやガン消しから、世間を席巻した「たまごっち」、スタジオジブリのレアアイテムなどが揃い、他にもショップの商品棚には数千アイテムが並んでいます。何か買いたいけど「変や」までは手が届かない、ただただ懐かしいアイテムに囲まれたいという方には「ミクロ館」がオススメです。

本店:まんだらけの中心部

まんだらけの中心部である本店には、おもちゃが見当たらないかもしれません。本や漫画が無限に並んでいるように見える店内は、元祖まんだらけの伝統的なルーツを守り続けています。他のお店を巡る前に必ず本店に立ち寄りましょう。お店の名前通り、目にしたことのない数の漫画、雑誌、本、CDが並んでいます。実際に足を運び、その圧巻の光景をその目で見てみてください。漫画ファン垂涎のショップです。お店で過ごす間は時間を忘れてしまうので要注意ですよ。

まんだらけに行きたくなりましたか?後悔はさせませんので、ぜひ足を運んでみてください。雑然としたお店に足を踏み出せずにいる外国人オタクの皆さんもご安心ください。まんだらけには、英語対応のオンラインショップもあり、スタッフは他言語対応です。以前のように気楽に旅行ができるようになったら、とびっきりユニークなショッピング体験を楽しみ、思う存分お買い物して自分にご褒美をあげましょう。

まんだらけについて知ると、全てを目の当たりにしたように感じるかもしれません。しかし日本の文化をさらに深く掘り下げていくと、まんだらけはサブカルチャーのほんの一部に過ぎません。まんだらけが取り扱う厳選アイテムは、サブカルチャーの中でもトップレベルかもしれませんが、よりニッチな場所でおもちゃやサブカルチャー関連アイテムを独自の方法で展示販売している珍しいショップは他にもあります。ここからは、隠れた東京の秘密や本物のサブカルアイテムをご紹介していきます。